頭痛外来について
片頭痛患者は約840万人いるのですが、「忙しい」「しばらく我慢すると治る」といったことで約3割に方しか受診しません。また受診してもその59%が脱落します。脱落患者の半数は正しく診断されていません。
このようにこれまで頭痛患者さんは、勇気をふりしぼって受診しても、正しく診断されない、適切な治療が行われない、検査で何でもないと言われたなどの理由で病院に行かなくなります。しっかり話を聞いて治療してくれる病院が少なかったのです。
頭痛外来の古典的な使命は危険な頭痛を診断し、治療を行うことです。最も怖いのは、命にかかわるくも膜下出血などの頭痛です。CTやMRI(磁気共鳴画像装置)検査で、その有無を確認する必要があります。
しかし、そこで異常がないと、"それでおしまい"ということが多く、片頭痛などは治療されることがなかったので、患者さんは満足していなかったのです。しかし、この10年間で片頭痛の予防薬や発作の治療薬が登場し、治療の選択肢が増えました。生活に支障がない程度に改善させるという目標も、達成可能になっています。片頭痛は治療が必要な病気です。市販薬を数回飲んでも改善しないような場合は、医療機関を受診して下さい。
頭痛外来では、脳神経外科専門医で日本頭痛学会に所属している院長が直接お話しを伺い、疑われる頭痛に対して必要な検査をそれぞれの患者さんに合わせて行います。CT、MRI検査、頸椎などのレントゲン検査、生活習慣病の関わりが考えられる場合は、採血などを行います。
全ての検査は予約の必要が無くその日のうちに結果をお話し(採決は数日を要します)、必要な治療等のご相談を行います。頭痛でお悩みの方は、お気軽に受診ください。
以下、頭痛について詳しく解説していきます。
日本人の40%は頭痛もち「頭が痛い」ことが多いこの世の中、今まで頭痛を経験したことが無い人はいないでしょう。
最近の調査では、頭痛もちの人は15歳以上の日本人の約40%という結果が出ています。
頭痛の種類
頭痛には大きく分けて「急性頭痛」、「慢性頭痛」、「その他の頭痛」の3つがあります。
慢性頭痛には、「緊張型頭痛」「片頭痛」「群発頭痛」があります。
頭痛はどうして起こるの?
頭痛は、主に頭の血管と肩や首、後頭部の筋肉の問題で起こります。緊張型頭痛は主に肩や首、後頭部の筋肉や神経の緊張が原因と考えられています。片頭痛は頭の血管の
まわりにある三叉神経が刺激され、いろいろな物質が出てきて血管を拡げ、頭痛をひき起こしていると考えられています。
群発頭痛は頭の血管の拡張が原因です。
急性頭痛-気をつけなければいけない怖い頭痛
何らかの脳の病気が原因で、激しい痛みが突然起こるのが急性頭痛です。ほうっておくと命にかかわることもあり、大変危険です。代表的なものにはくも膜下出血、脳出血、脳腫瘍があります。
以下のような頭痛の特徴が現れたら、すぐに医療機関を受診しましょう。
- 今までに経験したことのない程激しい頭痛
- 突然に起こった頭痛(突発完成型)
- 早朝頭痛ないし朝方に起こる頭痛(目覚まし型)
- 強烈な頭痛
- 長期間続く頭痛
- 日毎に段々ひどくなる頭痛
- 麻痺・しびれを伴う頭痛
- 意識が冒されたり、訳の判らないことを言う頭痛
- 言葉が喋りにくい、呂律が回らない頭痛
- ボケを伴う頭痛
- 視力が弱くなったり、ものが二重に見える頭痛
- めまいや嘔吐を伴う頭痛
- いきんだり、頭を振るとひどくなる頭痛
- 高熱を伴う頭痛
慢性頭痛
他の病気と関係なく、毎日あるいは1週間おきなど、周期的に繰り返して起こる頭痛です。
日本人の15歳以上を対象にした調査では、緊張型頭痛が圧倒的に多く22%で慢性頭痛の約半数を占め、次いで片頭痛が8.4%でした。つまり840万人が片頭痛と推定されています。命にかかわることはありませんが、日常生活に支障を来すこともあります。
緊張型頭痛
一般的に両側からじわっと締め付けられるような重い痛みです。原因は長時間不自然な姿勢を続けたり、身体的また精神的ストレスによって、頭の筋肉が緊張して起こると考えられています。前かがみやうつむき加減の姿勢は頸椎に負担がかかるので、頭痛を引き起こしやすくします。
長時間作業をしている人は、なるべく同じ姿勢を続けないようにし、仕事の合間に背伸びをしたり、軽いストレッチをして筋肉の緊張をほぐすようにしましょう。
また、気分転換にスポーツをするなど、ストレスをためないようにすることも大事です。血管の緊張を和らげるため、蒸しタオルなどできび筋を暖めるのも効果的です。
片頭痛:
片頭痛は頭の片側に起こることが多くズキズキと脈打つ激しい痛みが比較的急に起こって、音や光に敏感になり、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。月に1~2回、多い時
で週に1回程度繰り返して起こります。頭痛は数時間から2~3日間持続して、自然に治ります。
女性に多く、家族に片頭痛の人がいると起こりやすくなります。緊張性頭痛とは反対に、ストレスから開放された時に起こります。前兆として、視野が欠けたり、光がチカチカするようなこともあります。片頭痛は食事や睡眠をきちんととらなかったり、睡眠のとりすぎによって起こりやすくなります。チーズやチョコレート、ワインなどは片頭痛を起こしやすくするといわれています。
片頭痛が起こったら、患部を冷やして光の入らない静かな暗い部屋で安静にしていましょう。治療薬としては片頭痛を起こりにくくする予防薬と発作時の痛みを抑えるトリプタン製剤などの薬があります。
群発頭痛:
年に一度ほど1ヶ月くらいの間、一定の時刻になると1~2時間毎日のように片目がえぐられるような激しい痛みが起こります。20~30代の男性に多くみられ、お酒を飲むことによって起こりやすくなります。特に睡眠中に起こりやすく、痛みのある方の側の目が充血したり、涙が出たり、鼻づまりが起こることがあります。治療には、酸素の吸入が用いられます。
頭痛が起こりそうになったら深呼吸が効果的です。アルコールは頭痛が起こる原因となりますので、頭痛がある時期には禁酒が必要です。薬には予防的にはエルゴタミン製剤など、発作時にはトリプタン系の注射薬が効果があります。
その他の頭痛
薬剤誘発性頭痛:エルゴタミン製剤や鎮痛剤などを過剰に連用することにより、かえって頭痛が悪化することがあります。これは薬剤誘発型の頭痛で、薬剤誘発性頭痛といいます。痛みがひどくてもむやみに鎮痛剤を連用するのは避けなければいけません。
市販薬の使用について
頭痛がひどいから、市販薬でごまかすという方がかなり多いようです。でも、その市販薬を飲み続けていれば、頭痛は治るのでしょうか?
市販の鎮痛薬を多用することは危険です。飲みすぎると「薬剤誘発性頭痛」という、薬が切れたことにより起こる頭痛になってしまうのです。それを避けるためには、市販鎮痛薬の使用は週2回までと制限し、月に10回までと決める。配合のシンプルなものを選ぶことが重要です。
しかし、それ以上飲まなければならないような頭痛は、頭痛外来を受診することをおすすめします。なぜなら、そういった頭痛は、危険な頭痛である可能性が高いからです。鎮痛薬の服用は、頭痛を完全に治すというわけではなく、一時的に痛みを和らげる「対症療法」でしかないのです。原因をつきとめて治すほうが、頭痛から早く開放されるための一歩です。
頭痛関連ホームページ
「日本慢性頭痛友の会」http://www3.ocn.ne.jp/~atamaita/home.htm
慢性頭痛で悩む方のサイトです。
「一般社団法人 日本頭痛学会」http://www.jhsnet.org/
頭痛専門医向けですが、公開市民講座のスライドが見られます。
「頭痛(片頭痛)、生理痛、肩こりにお悩みの貴方へ~ASPIRIN Lady.com~」http://www.aspirin-lady.com
「頭痛大学」http://homepage2.nifty.com/uoh/
間中病院院長・間中信也先生による頭痛のホームページ。
幼稚園、小学校、中学校、高校、教養学部と段階を追って知識が得られます。
「頭痛に関する総合情報サイト[ずつう.jp]」http://www.zutsu.jp
頭痛に悩みを抱える方のための総合情報サイト[ずつう.jp]。
グラクソ・スミスクライン株式会社による、片頭痛や群発頭痛などの慢性頭痛に悩む方のためのWebサイトです。
「スッきりんのバイバイ頭痛講座」http://www.sukkirin.com/
「頭痛日誌」http://bme.ahs.kitasato-u.ac.jp:8080/docs/ts/html/ha/ha.htm
頭痛日誌のページへリンクしています。
「ADITUS Japan ホームページ」http://www.aditusjapan.com
頭痛研究団体ADITUSのサイト。問診アシストパッケージなどの紹介、海外文献の紹介。
「頭痛専科」http://www.aki-net.co.jp/senka/zutsu-index.htm
頭痛情報を提供するウェブサイト(ファイザー製薬提供)。
頭痛でお悩みの方にさまざまな情報を提供しています。
(頭痛情報サイト。1999年10月より「報送」開始
「脳外科医と考える頭痛A to Z」http://www.lilac.co.jp/zutsu/
札幌の北見先生の頭痛サイト(2002.2月開設)

