放射線科

マルチスライスCT

速く・広く・細かく

平成18年9月15日より 当院ではマルチスライスCTに機種更新しました。
マルチスライスCTの特徴として、速く・広く・細かく・この3つが挙げられます。

速く

従来のCTでは X線管球が体の周りを1周するのに1秒かかっていましたが、現在のマルチスライスCTでは1周するのに最高0.4秒で回転します。前機種の半分以下の時間です。これは単純に撮影時間が短くてすむという利点もそうですが、何より前の機種で浴びていたX線の量が約半分ですんでしまうという利点も生みだしています。実際 使ってみての感想としては頭の検査は当然ですが肺や腹部の検査が格段に速くなったように感じます。

広く

従来のCTではX線管球が1回転すると1枚の断面像を収集していましたが 今回のマルチスライスCT(16列)は最大16枚の断面像を収集することが可能です。ですから従来の検査では10秒間で1センチの立体画像しか撮れなかったのに対して当院のマルチスライスCTは10秒間で最大30センチの立体画像を撮影することができます。

また長時間息止めが必要であった肺や腹部の検査での息止め時間がかなり短縮されますので高齢者や子供さん、重篤な患者さんの場合でもきれいな画像が提供できます。

細かく

界最小の0.5ミリの厚さで撮影することができるため より細かい画像をより鮮明に。立体画像では実際の骨、血管、臓器に近い画像を提供できるようになっています。従来のCT検査では見つけることのできなかった小さな病変も描出することが可能になったことや、従来のCTでは人間の体の輪切りしか表現できなかったのですがマルチスライスCTでは輪切りだけではなくコンピューター処理を行うことにより見たい方向の断面を簡単に作り出すことができるので病変の正確な位置が把握できるという特徴ももっています。また、今までのCTではできなかった動きの速い心臓の血管の検査が可能になりました。

診察方法も従来はフィルムで説明していましたが、いまはパソコンの画面上で立体画像をつかって色々な方面から見たり、骨を外した画像を見たりすることができるので、患者さんにもよりわかりやすい説明ができ、納得していただいています。

当院では 病院照会の時なども細かく鮮明な画像をCDに記録することができるので当院で見たそのままの画像を手軽に持ち運びしていただけます。また患者さんの自宅のパソコンでも画像を見ることができるので希望があれば実費負担でお渡しできます。

  • マルチスライスCT
    マルチスライスCT
  • CT・MRI操作室
    CT・MRI操作室 ここから画像を配信します。
  • 内臓の3次元画像
    内臓の3次元画像
  • 心臓の3次元画像
    心臓の3次元画像
  • 頭部の3次元画像
    頭部の3次元画像
  • 大腿動脈3次元画像
    大腿動脈3次元画像
  • 腰椎骨3次元画像
    腰椎骨3次元画像

1.5テスラMRI

新規MRIの導入について(フィリップス社の1,5テスラーMRI)

本機種はガントリー開口径を広くし流線形を用いた釣鐘状であるため、患者様への不安や圧迫感を軽減し、開放感を与える設計となっています。MRの検査時間も大幅に短縮され、応用範囲も広がっています。

MRってどんな装置?

MRはX線を使用せずに、磁石と電磁波の力によって人体の色々な断面を写真のように撮影し体の中を"見る"ことのできる画像診断装置です。基本的に手や足、胸やお腹は骨で覆われていないので超音波などでみることが出来ません。そこでCTやMRIが大変大切な検査となります。

MRIとCTの違いは?

CTとMRIの最大の違いは検査に使うものです。CTでは放射線を使うのに対してMRIでは磁力線を使います。CTの方が出血病変などに対する感度はよく、MRIでは脳梗塞や脳腫瘍、脳血管異常、脳幹部病変の診断に優れます。MRIでは骨が写らないので骨の異常などはCTの方がよくわかります。

MRIの利点と欠点は?

■脳幹部付近の診断力がCTより良い
■脳梗塞に対する感度が高い(発症3時間以内で梗塞巣を検出できる唯一の診断法)
■さまざまな断層方向で撮影できる
■造影剤無しで血管の異常がわかる
■骨の異常がわかりにくい
■脳出血が診断しにくい
■CTより撮影時間が長い(よく動く子供などは撮影できない)
■磁力線を使うのでペースメーカーなど入っている人は検査できない
■閉所恐怖症の人は検査が難しい

最後に

最後に、MRIの場合は機械の性能によって診断能力に大きな差が出ます。磁場の強さが同じでもMRIの年代によってかなり性能に差があり、出来上がる画像にも雲泥の差があります。又得られる信号を映像化する検査方法なので、信号強度は静磁場強度に比例するため、今回当院導入のMRIは静磁場強度が0,5T(テスラー)から磁場均一性に優れた1,5Tに更新されたことにより高分解能の画像を得ることが出来ます。
本機種は、全身撮像機種として最高位に位置するため各種撮像において高速で安定した高画質を提供できます。脳血管、脊髄、関節は勿論、心臓、消化器系臓器など、従来は撮像が困難であった部位の撮影も可能となっており、当院では「安全で質の高い医療の提供」に貢献するものと確信しております。

MRI画像はこちらから
MRI動画はこちらから

VSRAD(脳萎縮をみるソフト)の画像で、認知症の早期発見に有効である。

マルチスライスCT